残業ゼロの仕事力読了
ISBN : 4820717138
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著者は幸せな、そして特殊な世界に生きてきたのだと理解。
典型的理系大学院を通ってきた自分には、受け入れられない言葉が多い。彼は一度日本の理系大学院を指弾して欲しい。サービス残業とボランティアでできている、研究室という存在が、日本の理系を残業好きにしている。だって、企業で働く方が楽で金も貰えるんだもの。
“残業をしない方が良いに決まってるでしょ。“それこそ、自明と言わずにロジカルにつめるべき話ではなかろうか。そして、ロジカルシンキングをうたっておきながら、本書の構成の無駄の多いこと。何が本質かぼやけてしまう。同じ様なことをなんどもくどくど書いてある。これが、ロジカルシンキング?
書いてある中身は、参考にしようと思うこともそれなりにあった。長時間労働するより密度を上げろ、というのは素晴らしい。ただ、素晴らしい考え方ではあるものの、前提として役職のある人間にしか通用しないテクニックの連発のようだ。というか、平の自分には関係ないね、と思ってしまう。
なんか、文章からは「俺は実績あるんだぜ」以上のものが感じられず、敵を不必要に作っている気がする。センセーショナルな文章でなぇれば人の心に残らないのだろうか。
正直、本に書いてあることが読者の受け取れる全てなはずなのに、本書以外の経験を主張されてもなんだかなぁという印象。
へー、あなたは凄いんですね。結果も残しましたね、ワンマン社長。